フェアトレード月間に考える~自分のまちでできること~

なかむら

こんにちは。フェアトレード月間の連続コラムのリレーが回ってきました、なかむらです。
私からは自分の暮らすまちでの取り組みについてご紹介します。

「フェアトレードタウン」という言葉は聞いたことがあるでしょうか。
ひとことでいうと、まちぐるみでフェアトレードを積極的に推進していく、基準に基づいて認定された都市のことです。

「フェアトレードタウン運動」とは、「まちぐるみ」、つまり、まちの行政、企業・商店、市民団体などが一体となってフェアトレードの輪を広げることで、不利な立場、弱い立場に置かれた途上国の生産者の人たちの自立や環境の保護保全に貢献しようとする運動です。

日本では、2011年に日本初のフェアトレードタウンとなった熊本市を始め、名古屋市(2015年)、逗子市(2016年)、浜松市(2017年)、札幌市(2019年)、いなべ市(2019年)の合計6都市が認定されています。

<引用 Fair Trade Forum Japan >
概要: https://fairtrade-forum-japan.org/fairtradetown/about-fairtradetown

日本におけるフェアトレードタウンの基準:
https://fairtrade-forum-japan.org/fairtradetown/standard

パルマルシェ運営母体のパルシックは、いわゆる“フェアトレード団体”と呼ばれています。上記にある“途上国の生産者の自立や環境の保護保全に貢献する”取り組みとして現地の人びととともに生計支援を通じて産品を作り、商品化し、フェアトレード商品として日本で販売しています。パルシックはそれらの販売とあわせて、産地のことを日本に暮らすみなさんに伝え、共感してもらうことで、よりよい世界を目指す活動をしています。

私もスタッフとしてその一翼を担いつづけて、早10年。産地の人びとがより良い商品をつくろうと日々取り組んでいる一方で、私自身も一市民として自分の暮らす地域で直接的にフェアトレードを推進できないかと、ある時から考えるようになりました。地元でフェアトレードを広める活動……ならばフェアトレードタウンを目指そう!と、同志探しを始めました。

もともとフェアトレード団体が複数存在し、市民活動や生協運動の活発な地域だったので、メンバーがそろうのには時間はかからなかったように記憶しています。

今は8名ほどの社会人コアメンバーと、理事、大学生などが集まり、フェアトレード勉強会、イベントでのフェアトレード商品販売、商店街や行政・企業と連携したフェアトレードを広める活動などに取り組んでいます。

ただ、私が地元での活動を通じて目指すゴールは「フェアトレードタウン認定をとること」ではありません。

フェアトレードは「対等・平等な貿易」などと直訳されますが、フェアトレードの10の指針にあるように、環境保全や子どもの生活、男女の平等性をも大切にしています。フェアトレードタウンの基準には地場の生産者や店舗とのつながり、地産地消、障がい者支援等を通じたコミュニティの活性化なども含まれています。フェアトレードなまちを目指すことは、異常気象でどんな災害が起きるかわからなかったり、近所にどんな人たちが暮らしているかも知らなかったりするこのご時世、支えあえる関係性づくりの一助となり、地域のレジリエンスにもつながると考えています。

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