Story 1 東ティモールのハーブとの出会い

パルシックは2002年から東ティモールのアイナロ県マウベシ郡という山の中でコーヒー生産者の支援をしてきました。フェアトレード価格でコーヒーを買い取っても、なかなか村人たちの生活改善に結びつかないことで悩んでいました。電気・水道などの生活インフラが皆無であったことも一因でしたが、農家のお父さんたちとお母さんたちと別々にワークショップを行なったりするなかで、生活改善するには農家のお母さんたちが力をつけることが大事!と思い至るようになりました。2003年から3年間のコーヒー改善事業第一期を終えた2006年ころのことでした。それから養鶏やソラマメチップスの商品開発などを女性たちの生計支援事業として試みました。

マウベシ市場の中心にあった、当時のパルシック事務所の前の小さな空き地には香りのよいミントがいっぱい自生していました。標高が1,400メートルもあって夏場でも涼しいマウベシには、ポルトガル時代には領主が夏の間利用する別荘があったので、その頃に持ち込まれたと思われます。

当時、パルシックの理事をしていた食品加工専門家の永田洋子さんと一緒に山の中を歩くことは「お宝発見体験」でした。「ツボクサ」がたくさん自生しているのを指さして「このお茶をずっと飲んでいたら、足のむくみが解消した」などと教えていただきました。そういえば「ツボクサ」の別名は「ゴツコラ(gotukola)」で、スリランカのアーユルヴェーダで使われており、スリランカからアメリカへ認知症予防薬の原料として輸出されていると聞いたことがありました。そこで、ツボクサとミントと併せ、楽しく味わえて健康に良いブレンドティーをつくりました。

アボガドの葉は東ティモールでは子どもがお腹を壊すとお母さんが煎じて飲ませていました。

こうして女性たちに自生の植物をつかったハーブティーを作ってもらうことになりました。

2012年から東ティモールの各地の女性たちを対象にして始めた生計向上支援では、高地だけではなく、違う気候の違う地域でハイビスカスなどの新しい種類も増やしました。

女性たちの輪がつながって、お互いの生活がより健康で楽しいものになることを願いつつ、ハーブティーを飲んでいきたいです。