お久しぶり。東ティモール

かむら

「東ティモールの農村で暮らす人たちの一般的な家は、トタン屋根や茅葺屋根で作られています」

先週、パルシックの東ティモールプロジェクト担当者からこの春に入職した新人向けの研修を受けたときに1枚の写真を見せてもらいました。

私が初めて東ティモールを訪れた時には独立の賛否で住民同士が対立したことで焼き討ちにあい、雨風をしのぐだけのブルーシートで覆われた家もあったなあ、とふと思い出したのでした。そう、それは2002年5月20日の独立後の間もないときのことでした。

長年の独立運動を経て、一つの国家として独立した東ティモールに住む人たちとつながる「モノ」としてはコーヒーがいいのではないか、それを日本に住む人が飲む「コト」で、東ティモールの独立を応援したいという目的で、コーヒーを作る人たちに会いにいったのが私にとって初めての東ティモールとの出会いでした。

そして、2023年3月、私はパルシックのフェアトレード部で東ティモールのコーヒーを中心に受発注などを担当することになりました。

ここ数年のパルシックの活動は一市民として何となくは知っていましたが、実際に入ってみて、民際協力事業が東ティモール以外の地域で、しかも本当に困難な地域ばかりで展開されていることを知り、驚きました。ただ、どの事業も私が21年前に東ティモールに足を踏み入れた時のように、何か一緒に現状を変えていくことはできないか、そこに住む人がその地で暮らしていける術を持とう、ということを目指して活動しているのは時代が変わっても同じだなと感じつつも、今世界で起きていることの深刻さも改めて突きつけられています。そんな中、私よりずいぶん若い同僚の活躍が頼もしいのが今のパルシックだな、と思っています。
これから時々このコラムで独立直後から3年間の東ティモールでのコーヒー物語についての記憶も織り交ぜながら、なぜまた私が東ティモールに引き寄せられてしまったのかという問いの答えを私自身が探していけたらと思っています。

ということで、ぜひ来月20日の東ティモールの独立記念日(ちょうど土曜日!)のパルシックイベントにコーヒーを片手にぜひご参加ください。

【5.20ハイブリッド開催】東ティモールのこれから~独立記念日に日本と東ティモールで考える~

 

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