今年もよろしくお願いします

きむら

早いもので新年を迎えて10日が経ちましたね。皆さま、年末年始はいかがお過ごしでしたか? 今年もこちらのコラムでは商品にまつわる裏話やスタッフの日常を発信していきますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

昨年11月、コロナウィルス感染が少し収まったタイミングで、久しぶりの旅行に行ってきました。1泊2日の「高野山の森を学ぶ」ツアーです。

私はパルシックでコーヒーや紅茶(という農産物)を扱う仕事をするうちに、田んぼや畑、ひいては畑や田んぼに恵みをもたらす水や土、それらを育む森について、時々意識を向けるようになりました。それなのに、森林について何も知りません。自分の生活に大事なかかわりを持つ森について、もう少し知っておきたいな、と思ったのがツアーに参加した理由の1つでした。

ツアーでは、高野山寺領森林組合の方の案内で、2日にわたって人工林と天然の森に入りました。人工林といっても、材木を生産するために植えられたスギの林もあれば、スギの人工林を元々の植生に戻そうと植林を進め、子どもたちの虫捕りや大人たちの学びの場として使われている人工林もあり、様子はさまざま。1日目は、元々の植生に戻りつつある人工林の、キクイムシの被害を食い止めるための間伐を体験しました。2日目は、ツガやモミが茂り、下草も生えて明るい天然の森を歩きました。自然に倒れた木や立ち枯れた木にはそれらを分解するキノコが生え、森のあちこちに命をはらんだ種や生まれたばかりの新しい木々があり、素人目にも人の手を入れないと命を繋いでいけない人工林との違いは一目瞭然。たった2日の体験でしたが、森の命の循環を肌で感じた2日間でした。

真っ暗闇のススキの野原で美しい満月と星空を眺めたり、明るい林の中で湧き水を汲んで沸かしたお茶と精進料理のランチをいただいたりと、日常では体験できないことを楽しめたことも楽しい旅の思い出です。

今年はどうか、好きな時に好きな場所へ気兼ねなく行ける日々が戻りますように。
この地球上に生きる誰もが、明るく生き生きと毎日を過ごせる1年となりますように。
今年もよろしくお願いします。

おすすめコラム