近くて遠い東ティモールと「アロマ・ティモール」の旅

ロバーツ

この間、ハーブティーや紅茶の一部商品が在庫切れとなっており、いつもご愛飲いただいているお客さまにはご迷惑をおかけし、申し訳ございません。(入荷予定はお知らせをご覧ください。)

今までさまざまな理由で商品が予定通りに産地から届かない……という事態はあったのですが、今回は想定外続きでした。ハーブティー「アロマ・ティモール」の入荷のお話です。

当初予定では、アロマ・ティモールは2021年4月に日本へ向けて輸出される予定でした。しかし、東ティモールは4月に大雨に見舞われ、乾燥工程が思うように進みませんでした。さらに、大雨で引き起こされた洪水によって、畑の一部が土砂に埋もれてしまった農家の方もいました。これらを受け、出荷時期を7月にずらすことを決定しました。東ティモールの太陽をたっぷり浴びていることがアロマ・ティモールのおいしさの秘訣ですので、仕方がありません。

産地のマウベシから、首都ディリにアロマ・ティモールが届いたのは7月のはじめでした。7月21日発の船で輸出することを目指し、産地担当のアンジェリーナさんが計画通りにパックに詰め、アロマ・ティモールをマウベシから送り出し、ディリ事務所で輸出を担当するマダレーナさんへ引き継がれました。ところが、通関の手続きをしてくれる役所が、突然の連休入り(イスラム教の祝日ではあったのですが、なぜかその翌日も休みでした)。予定していた船に積むことは不可能になりました。

さてと……! 次の船は8月7日出港予定。無事に手続きが済み、アロマ・ティモールはコンテナに積まれました。が……今度はコンテナを乗せる船がディリ港にやってきません。遅れに遅れてようやく入港し、最終的には6日遅れの、13日に出港したのでした。もうこれで安心、あとは日本への到着を待つのみ! と思いました……がしかし、ここから先もスムーズにはいきませんでした。

通常なら3週間ちょっとでディリ港から横浜港に到着するのですが、今回は約2か月を要しました。

というのも、船は通常ディリからシンガポールへ、シンガポールから横浜へ到着するのですが、今回シンガポールから向かった先は上海でした! なんでも、現在特にアジアの地域で、海上輸送には大幅な遅延が発生しており、シンガポールからアロマ・ティモールを乗せることのできる横浜行きの便が中々見つからなかったとのこと。船会社が機転を利かせて「少しでも近くへ」と上海へ送り出してくれたそうです。お客さんとの納品の約束を済ませ、「そろそろ横浜につく頃かな?」と思っていたのに「今、上海」と言われたときには真っ青になりました! その後、海上輸送の混雑の理由は、新型コロナウイルス感染症対策で、どこの港でも作業にいつもより時間がかかるため、また、2021年3月のスエズ運河座礁の事故の影響を今も受けているためと、船会社の担当者から説明を受けました。

二転三転、四転、があった今回の輸入ですが、先日やっと横浜へ到着し、あとは輸入にかかわる通関作業を終えるのみです。間もなく販売再開しますので、もう少し(今度こそ本当です)お待ちください!

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