リキッドコーヒーでできるプチトリップ

ねもと

古今東西コーヒーは親しまれてきていますが、アイスコーヒーはどうでしょう? 日本では「冷コー」という言葉が時代に爪痕を残したように、そこそこの歴史はあるようです。夏が近づくと、コンビニでアイスコーヒーのポスターやのぼりが踊りだし、前を通るたびにのどがなる自分がいます。

9世紀にさかのぼるともいわれるコーヒーの歴史(諸説あり)はまたの機会にお話しするとして、アイスコーヒーの歴史を少し。世界では、1800年代、フランスが植民地支配をしていたアルジェリアのマサグランという町で、地元の人が熱いコーヒーに水を入れて冷まして飲んだことがはじまりといわれています。
日本では1891(明治24)年、文筆家・石井研堂が書いた『明治事物起源』のなかで、東京・神田の氷屋で「氷コーヒー」という商品があると紹介していることから、明治時代から飲まれていたことがうかがえます。大正時代に入ると喫茶店で提供されるようになり、その後定着したということです。

日本の一般的なアイスコーヒーの飲み方といえば、ストレートやミルクを入れて、だと思いますが、ベトナムでは、ホットコーヒー同様、アイスコーヒーも練乳入り。数年前にベトナム旅行をしたときゆく先々のコーヒー屋さんで見かけたので、それが当たり前のようです。最初は「甘そう!」と思っていたのですが、暑さで汗が噴き出るからだに流しこむ、よく冷えた、甘いコーヒーの沁みることといったら! それはもう、毎日必ず1杯、たまに2杯(え、3……?)、コーヒー屋さんの前を通るたびに買っていました。
どうしてこんなにぐびぐびいけるのだろうか、と思ったら、そもそものコーヒーが濃く淹れてあるんですね。調べてみると、ベトナムコーヒーは特別なフィルター(カフェ・フィン)を使って濃い目に入れるものだそうな。へえ。だから練乳を足してもバランスがいいんですね。
(最近ではヨーグルトコーヒーもベトナムではやっているとか。アイスコーヒーの可能性は無限大ですね。)

気になって調べてみると、世界ではさまざまなユニークな飲み方があるそうです。
ドイツではアイスクリームとホイップクリームを足して、こてこての甘党好みに。
ブラジルではなんとコーラとブレンドして。
スウェーデンではレモネードを足してさっぱりと。
などなど、これはインターネットで得た情報なので、どこまで浸透している飲み方なのかはわかりません。いつか自由に旅行ができるようになったら、自分の足で、舌で、確かめてみたいと思いますが、それまでは家でレシピを参考に作ったもので思いを馳せます。

興味深いことに、世界のアレンジアイスコーヒー、多くの場合、濃い目のコーヒーがベースのようです。自分でドリップして淹れるのもいいですが、私のようなお手軽に楽しみたい人にはぜひカフェ・ティモールのリキッドコーヒーを使ってみることをおすすめします。ストレートタイプ、無糖・無添加、ネルドリップで抽出した濃い目のリキッドコーヒーは、もちろんそのまま飲んでもおいしいですが、個人的にはアレンジコーヒーにもってこいだと思っています。

東ティモールのリキッドコーヒーで作った世界各地のアレンジアイスコーヒーを日本で飲む・・・なんだか、贅沢な感じがしませんか?
皆さんも、いつぞや行かれた場所を思い出して、もしくはいつか訪れたい場所に思いを馳せて、コーヒーでプチトリップ、してみませんか?

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