[開催レポート]2.25 東ティモールコーヒーの未来を考える in 雨の京都

かむら

225日、京都・西本願寺のお隣の聞法会館で、東ティモールから来日中のコーヒー生産者協同組合コカマウの組合長ジュリオさんと、パルシック東ティモール事務所コーヒー事業責任者のネルソンを招いて「コーヒーの未来~東ティモールのコーヒー生産者と考える~」と題したイベントを開催しました。当日は雨も降る寒い中、約50人の方に参加いただきました。

会場では、登壇もしてくださった京都のサーカスコーヒーさんが焙煎した東ティモールのコーヒーがウェルカムドリンクとしてお出迎え。会場にはコーヒーのとてもいい香りが広がり、参加者はコーヒーを片手に登壇者の話に耳を傾けて下さいました。

第一部では東ティモール事務所の伊藤より、2002年に独立してから22年経った現在の東ティモールの状況、国家財政のこと、輸入に依存している貿易収支の厳しい現実などをお話しし、東ティモールにとってのコーヒーが独立時から現在に至るまでとても重要な作物だということをお伝えしました。またジュリオさん、ネルソンからはコカマウ組合の活動について質疑応答を交えてお話しました。

 

第二部はサーカスコーヒー店主の渡邉さんに気候変動が日本市場にもたらす影響をテーマにお話を伺いました。今後はアラビカ種のコーヒー豆の収量が減り、ロブスタ種を使用する商品が増えてくると思われ、原料価格も上がればコーヒー1杯もとても高価な飲み物になってしまう可能性がある中、みなさんに日常的に手にとってもらえるような商品づくりをしていきたいという渡邉さんの想いが伝わるお話でした。

休憩時間を利用して、東ティモールのアラビカ種のコーヒーとロブスタ種のアナエロビック製法で作られた豆のコーヒーの試飲を提供し、参加者のみなさまには、2種を飲み比べたり、ブレンドしたりして味の変化を楽しんでいただきました。

今回来日したお二人は東ティモールの人口の平均年齢20歳とくらべると年上ですが、日本社会の中ではまだまだ若手の働き盛りの40歳。東ティモールのコーヒーのこれからを担う大事な役割を担っていることがこのイベントでも伝わってきました。

今回の来日で日本市場についても研修を受け、これまでコーヒーを飲んでくれていた日本の消費者のことを想像でき、理解できるようになったことはこれからの私たちとの関係性にもいい影響を与えてくれるだろうという手ごたえを感じました。

イベント終了後は、人手の少ないスタッフをサポートしようと参加者の方々が片付けまで率先してお手伝いいただき、おいしいコーヒーと参加者のお気持ちに心身ともに温まるほっこりした会となり、ぜひ次回も関西イベントを計画したいと思う私でした。

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