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【エコプロ2023出展】フェアトレードのスリランカ産有機紅茶など試飲販売、量り売りします!

パルシックは、2023年12月6日(水)~12月8日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「エコプロ2023 GREEN MARKET内」に出展します。

エコプロ2023概要

「エコプロ」は産官学民の多様なステークホルダーが交流する環境総合展で、SDGsなど社会課題解決を目指す最新技術、新製品、サービスが集結します。GREEN MARKET エリアは、全国のサステナブルなプロダクトが一堂に集まる物販エリアで、プロダクトを実際に手に取りながら、出展者との会話を通じて、プロダクトの魅力や背景について知ることができます。

パルシックブース出展内容

パルシックブースでは、スリランカ産有機ルフナ紅茶、有機アールグレイ紅茶などのフェアトレード商品の試飲販売のほか、スリランカサリーのアップサイクル製品を販売します。環境負荷をおさえた紅茶の茶葉の量り売りも行います。ぜひ、持ち帰り用のマイ容器をお持ちください。

エコプロ2023

会期 :2023年12月6日(水)〜8日(金) 10:00〜17:00
会場 :東京ビッグサイト 
    パルシックブース:東6ホール M-4
主催 :(一社)サステナブル経営推進機構、日本経済新聞
入場料:無料
公式サイト:https://messe.nikkei.co.jp/ep/

スリランカ南部デニヤヤでの小規模紅茶農家との取り組み

パルシックは2011年から、スリランカ南部デニヤヤで小規模紅茶生産者の有機紅茶栽培を支援する事業を行っています。この地域はルフナエリアと呼ばれ、中東で人気の低地紅茶の産地で、産出される水色の濃い紅茶は「ルフナ紅茶」として知られています。日本でも有名な「ウバ」や「ヌワラエリヤ」など、高地帯の産地に比べ、生産者のほとんどがプランテーション農民ではなく、家族単位で畑を持つ小規模生産者です。

デニヤヤはスリランカの国立公園シンハラージャ環境保護区に隣接する山間地帯にあります。周辺地域の重要な水源地帯にもなっていることから、スリランカ政府も地域住民もこの地域の環境問題への関心が高く、紅茶生産を有機に転換することは、地域の課題でもありました。またこの地方では農薬散布後にただちに茶摘みを行っており、農民自身の健康にとっても、また紅茶の消費者の健康にとっても、望ましいものではありませんでした。

難しいといわれる茶の有機栽培ですが、付加価値を付けて販売することを目指し、2011年、計25世帯の紅茶農家が集まり、小規模紅茶農家グループ「エクサ」を結成しました。牛を飼い、堆肥を作るところから有機栽培への転換を始め、2023年現在は約100世帯に規模を拡大しました。日本の市民からのクラウドファンディングにより、共有のコンポストセンターもつくられ、地域全体へ有機生産が広まるように活動をしています。エクサの農家が出荷する生茶葉は、有機茶葉を専門に扱う近隣の工場でその日のうちに加工され、コロンボの工場でパッキングを行い、日本へ輸出されます。この紅茶は、「有機ルフナ紅茶」として、天然ベルガモットの香料で着香した「有機アールグレイ紅茶」とともに日本国内で販売しています。

経済危機、コロナ禍を経たスリランカの今

2009年5月の内戦終結後、農業や工業の成長を後回しにし、観光産業に依存してきたスリランカは2022年、1948年の独立以来最大の経済危機に直面しました。外貨不足により2021年から米や粉ミルク、砂糖、セメントなどの価格が高騰、さらに2022年に入ってからは燃料が輸入できず計画停電が人びとの生活に影響を与えました。また、輸入に頼っている医薬品の不足も同様に深刻なものとなりました。2019年4月のイースター連続爆破事件、その後に続く新型コロナウイルスの世界的大流行、政府の施策による化学肥料・農薬の輸入禁止、そしてロシアによるウクライナ侵攻によって経済悪化は深刻化していきました。

2023年の今、低迷していた観光業は徐々に観光客が戻りつつある一方で、紅茶の産地デニヤヤでは、経済危機や気候変動の影響により、小規模紅茶農家グループ「エクサ」は厳しい状況に立たされています。ここ数年は、豪雨や厳しい干ばつにさらされ、茶の生産が減少する事態を都度乗り越えながら、エクサは良い製品、良い環境、良い地域を創り上げるために最善を尽くしています。

パルシックのフェアトレード

私たちが日ごろ意識せずにしているお買いもの、日常生活の中のふとした行為が、環境破壊や、貧富の格差等、社会の不均衡をもたらしている場合があります。フェアトレードの商品を通して、ふだん手にしている商品の背景、作っている人たちの暮らしを考えるということが、フェアトレードが果たす重要な役割のひとつだと考えています。

一つの商品をきっかけにして、私たちの暮らしを取り巻くたくさんの商品が手元に届くまでの長い旅に思いをはせ、また、どうすれば貧困におかれている生産者の暮らしを改善することができるのか、安心して買うことのできる商品を増やすことができるのか。商品の販売や展示会、イベント出展を通じて、ともに考えるきっかけ作りを進めています。